イベントレポート

2016.01.06(水)

「第6回子ども・子育てタウンミーティング」を開催しました

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冬の気配が迫る12月8日、たまプラーザ地域ケアプラザにて「第6回子ども・子育てタウンミーティング」が開催されました。

前回、前々回のタウンミーティングでは、事務局から今後の展開についていくつかの提案があり、それを元に白熱した議論が繰り広げられました。さまざまな意見が出ましたが、その中でも多くの方々が言っていたのが“顔の見える関係性づくり”をもっとやっていく必要があるのでは、ということでした。

そこで今回は、グループごとに分かれたワークではなく、ひとつの輪になって自由に話し合うことになりました。ざっくばらんに話し合うことでお互いの距離を縮め”顔の見える関係性”を深めていきます。

ひとつのテーブルで自由に話し合う

まずはじめに、前回のタウンミーティングのあと、事務局に提案をもってきてくださった2名の方から内容について発表してもらいました。それを契機に、フリートークがスタートです。

最初にお話してくださったのは、今回の会場でもある地域ケアプラザの職員の方です。ただ話し合っているだけではなく、子育て支援を具体化していく1歩を踏み出すために、地域ケアプラザをどんどん活用していただきたい、という場の提供の申し出でした。駅ビル直結、夜遅くまで開いているという利点を活かして、たとえば子育て相談の場を設けたり、一時預かりの場にしたり。アイデア次第でさまざまな可能性が広がります。

すると、以前に「お父さんのための筋トレ講座」を地域ケアプラザで開催したところ、仕事帰りのお父さんたちが集まりやすく好評だったというお話が飛び出しました。少しずつ、みなさんの緊張がほぐれてくるのがわかります。

続いて子育てや教育についてのさまざまな相談に乗ってくれる「子育てコンシェルジュ」を提案してくださったのは、地域で放課後スクールの運営に関わっている方。横浜市には区ごとに保育コンシェルジュがいますが、0歳~18歳までを一貫して対象にした子育てコンシェルジュはまだ前例がないとのこと。そこで、たまプラで実践してみたらどうだろうというのです。「ケアプラザに子育てコンシェルジュがいたら、利用しやすくていいのでは?」と、さっそく参加者のアイデアが化学反応を生み始めました。

話はどんどん盛り上がりを見せていきます。PTA活動の楽しさと課題、学校・地域コーディネーターってどんなことをしているの? 学校はたまプラーザの環境をどう見ている? といった、普段はなかなか聞く機会のないそれぞれの役割について、情報交換が始まりました。

特に学校・地域コーディネーターについては、この制度がどのようにして始まったのかという根本的なことや、活動内容は各学校ごとに違っているといったことなど、制度そのものについて学ぶ機会にもなりました。また、美しが丘地区の学校では、この制度がしっかりと有効利用されているとのこと。学校・地域コーディネーターの活発な活動も、けっして当たり前ではなく、地域のもつ魅力のひとつなのです。

それぞれの立場から見えてくる地域の子育て事情

ここで、現場の声が上がります。たまプラーザは、環境が良く、華やかなイメージがある一方で、その華やかさに馴染めずにいる住民もいるというのです。

また、たとえばストレートに支援の場、相談の場をつくっても、どうしても敷居が高く、利用が進まないといった懸念も話されました。そのためには、もっとハードルを下げる工夫、訪れやすくなるような工夫が必要です。ただ単に支援の場を設けるだけではなく、楽しいことをやりながら信頼関係を築いていくアイデアが大切なのです。

ここまでくると、もう話は止まりません。次から次へと意見が飛び出し、はじめは遠慮がちだった方々も徐々に発言されるようになりました。それぞれの立場から見るまちの子育て事情がわかり、違った視点から見える課題を知って、ひとりひとりがいろいろなことを考えていたようでした。

気軽に集まれる場をつくるための仕組みややり方を考えるフェーズへ

最後に、ひとりひとり、今日のディスカッションの感想を言っていきました。

「子育てしていたときのことを思い返すと、周りのお母さんたちとくだらないことばかり喋っていました。でもそういう場所が実はいちばん必要なんじゃないでしょうか」

「なんでも言える場があるのは大事だと思いました。そのきっかけづくりをしていきたいです」

「じつは私も、このまちに引っ越してきたとき、馴染めるか不安だったんです。だけど私は、そんなことじゃいけないと自分からPTAをやったりして、地域に馴染んできました。でも、そうやって動けない人もいっぱいいるんですよね。こういった具体的な話を聞く場がこの地域には必要だったんだと今日気づかされました」

「6回目にして、リアルな声が出てきたと思っています。どんなことでも光だけではないということは、支援する立場として理解しています。みんなが発言されていて、いきいきとした前向きな会だったと思います」

そして、参加者がみんな、大きくうなずいていたのが、こんなまとめの言葉でした。

「みなさんに共通していたのは、もっと気軽に集まれる場が必要だと考えていることでした。じゃあ、今後はその仕組みや、やり方を考えていったらいいのではないでしょうか」

顔が見える場づくりとしてひとつのテーブルを囲んで話し合った結果、まちの実情も、みなさんが本当に必要だと考えていることも、やりたいと思っていることも、さまざまなことがわかりました。今後、いよいよ具体的な話にまで踏み込みそうな子ども・子育てタウンミーティング。次なる展開が、ますます楽しみになった夜でした。

参加者の感想

Kさん(40代/女性)
ここ数回のタウンミーティングを通じて、これまではお客さんのつもりで参加していたけれど、自分たちでやっていかないといけないんだということに気づかされました。一夜にしてできることではありませんが、徐々にでいいので、今後、地域でしっかり取り組んでいきたいと思います。

H.Tさん(60代/女性)
みなさん、すごく高い意識をもってらっしゃるんだなと思いました。地域の人同士がお互いさまで育ち合うために、この集まりが活かせたらいいなぁと思いますし、せっかくのいい集まりなので、まずは1歩、行動に移していきたいですね。

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