イベントレポート

2013.11.17(日)

住民創発プロジェクト参加者がつながり合う場がスタート!

会場には44名が集い、5つのテーブルに分かれて交流した

次世代郊外まちづくりが2013年度に取り組む8つのリーディング・プロジェクトの一つ「住民創発プロジェクト」は、たまプラーザに暮らす住民たちが主体となって、多世代が支え合う元気で豊かなコミュニティの実現を目指して活動しています。9月21日に行われた「住民創発プロジェクト第1回講評会」で認定された5つの「住民創発プロジェクト」と、第2回講評会での認定を目指して、実施計画書づくりに取り組んでいくための「学びの活動支援部門」の22企画、合計25団体27企画が現在、たまプラーザのまちづくりに動いています。

10月20日(日)、「交流の森プロジェクトチーム」と「たまプラフレンズ」が合同で主催した「次世代郊外まちづくり 第1回ラウンドテーブル会議」。たまプラーザを愛し、豊かにする住民たちが、ともに学び合い、協力していく場をつくろう——。そのためには「まずは顔合わせが大切ではないか」と、たまプラフレンズの辺見真智子さんの司会進行のもと、会議は終始和気あいあいとしたムードのなか進んでいきました。

会場となった美しが丘中部自治会館は、美しが丘1丁目と3丁目の間にあるまさに「地域の拠点」。1丁目の一部、2丁目と3丁目の大部分に居住する人たちが組合員となり、住民の力で美しい街並みや生活環境を維持しており、住民創発プロジェクトの参加者も多くが自治会会員です。そんな街の誇りを感じる自治会館に集まった参加者は住民創発プロジェクトの24団体、横浜市、東急電鉄、石塚計画デザイン事務所のスタッフや、東京大学大学院准教授の小泉秀樹先生を含めた44名。「活動インフラ」「環境」「シニア組織」「子育て・健康」「イベント・まちづくり」の5つのグループにわかれて自己紹介と交流、情報交換をおこないました。

たまプラフレンズの辺見真智子さんが全体の進行を務めた。左は交流の森の遠藤典子さん

住民創発プロジェクトの活動のための場所や情報のインフラ、ネットワークづくりを目指す「活動インフラ」のテーブルでは、「たまプラnetwork」「コロタウン」「Loco-working」「シビックメディア」「交流の森」「3丁目カフェ」の6つのグループが話し合いました。「まずは活動拠点を設け、毎週何曜日など日にちを決め、定例会を行いたい」という結論に。Facebookページの運用や、たまプラフレンズが運営しているウェブメディア「たまプラnetwork」などを活用しながら、参加者同士の情報共有を盛り上げていきたいとまとまりました。小泉先生からは「必ずしも参加者全員がインターネットやSNSが得意なわけではないので、まずはFacebook勉強会のようなところから始めてみては」とアドバイスをいただきました。

次世代型モデルをつくり出す「環境」グループは、太陽光や廃油活用などエネルギー系の企画と桜並木の保全という、一見異なるテーマのメンバーが集まりました。「話し合ってみたら、みんなの目指す方向性がとても似ていて、さっそくお互いのネットワークを生かして協力し合う道筋が生まれた」と、手応えを感じた様子。課題としては、環境と地域での生活というテーマをいかに住民や子どもたちに伝えていくか、また仕組みづくりをボランティアではなくコミュニティビジネスとして成り立たせるためにはどうしたらよいのかを共有しました。

一見すると企画テーマは異なっても、大きなビジョンを共有できると協働の可能性が広がる

ポスティングビジネスやシニア向けの配食サービスなど、高齢者向けの仕組みづくりを目指すグループでは、世間一般で言われる高齢者とたまプラーザに住む高齢世帯の違いが指摘されました。「住民創発プロジェクトの参加者は特にアクティブな方が多く、また美しが丘エリアは商業サービスが行き渡っている。日々のゴミ出しなど、高齢者が潜在的に感じているニーズを知るために、まずは顔見知りになっていく関係性づくりが大切」と話し合いがなされました。

子育てや健康を切り口としたネットワークづくりを目指すテーブルでは、学校を拠点とした住民交流を目指す「美しが丘Diamonds」、野外ヨガで健康づくりを目指す「たまプラ青空イベントを望む会」など新しいグループが、すでにイベントを定例開催しているグループからノウハウを学びました。「ママ友ネットワークの口コミは強い。今後は多世代をいかに巻きこんでいくかが目標。イベントは手段に過ぎないので、もっとみんなで交流していきたい」。11月17日(日)にはさっそく、美しが丘Diamondsとスマートライフ+による「お父さんのための筋トレ講座」が美しが丘中学校で開催されることになりました。

「フラッシュモブ」や「AOBA+ART」など、たまプラーザ地区ですでに実績があり、具体的なイベントが決まっている「イベント・まちづくり」グループでは、資金集めの方法や、公園や施設を使う時の許認可についての情報交換が行われました。「シビックプライドのほかのグループのワークショップなどに積極的に参加していくことで、新しい連携が生まれるかもしれない」とグループメンバーは期待感をにじませました。

2週間後に控えたフラッシュモブのオリジナルTシャツの販売をPRするメンバー

最後に、各グループのイベント告知などのアナウンスがなされ、東急電鉄と石塚計画デザイン事務所からそれぞれ挨拶がありました。小泉先生から最後に「今日のラウンドテーブル会議では、素晴らしく活動が発展する予感がする。グループごとにノウハウを共有しながら、すべてのプロジェクトを成功させてほしい」と激励がありました。

会議終了後も会場では、11月4日に控えたフラッシュモブのTシャツ販売や名刺交換など、交流を楽しむ姿が見られました。10月20日、この日はあいにくの雨でしたが、雨空を吹き飛ばす熱気が会場全体にあふれ、まさに地固まる、これからの発展を予感させる会となりました。

写真・文=北原まどか(取材班)

イベントレポート一覧に戻る

メニューを閉じる