イベントレポート
2014.01.17(金)
「光でつなげる街の輪」たまプラナイトウォーク 開催!
年の瀬も押し迫った12月14日(土)、たまプラーザ駅前交番東側の信号から美しが丘公園までまっすぐ伸びるたまプラーザ中央商店街に入ると、すでに行列のできているテントが。
ナイトウォーク企画のひとつ「ミステリーツアー」の出発地点です。商店街の知られざるエピソードをめぐり、スタンプを集めるお散歩ラリーに、子どもばかりか、大人だけの参加者も並び、みんなワクワクした表情です。
そこへ! 突然、可愛いサンタクロースたちが現れました。11月4日にたまプラーザ テラスのステーションコートで開催されたフラッシュモブでも活躍したダンスチームです。オープニングダンスで道ゆく人たちの注目を集め、いよいよナイトウォークが始まりました!
ミステリーツアーのスタンプを集めながら、会場である美しが丘公園へ向かいます。
「砂塚珈琲店の名前は、店長さんのご実家の屋号だった」「アロウ靴店の歴史は東急百貨店やイトーヨーカ堂より古い」などなど、日頃歩くだけで気づかないお店のストーリーを知ることで、商店街のみなさんとの距離がぐっと近づいた気がしました。
主催したAOBA+ARTの野見山桜さんは、はじめはお店のお客さんとして商店街との関係を深め、今回のイベントの共同開催へとつなぎました。
先着100名に用意した景品もあっという間に無くなるほどのミステリーツアーの盛況ぶりに、「景品の内容を告知していないのにもかかわらず、これだけたくさんの方がツアー自体を楽しんでくれたことが、驚きであり発見でした。これからの地域活性のアイデアとして手応えを感じました」と話してくれました。
その景品とは、美しが丘公園で中央商店街が主催する「たまプラーザ軽トラ元気市」で使えるクーポン。実際に、翌日12月15日(日)の元気市では、配布した42%ものクーポンが使用されたそうで、地域を盛り上げる効果のほどをうかがえます。
スタンプが集まると、もう目の前は美しが丘公園。思わず感嘆の声をあげてしまうほど、大きなペアツリーを中心に美しく幻想的な光景が広がっていました。一晩限りの光のイリュージョン、「光の公園」です。
ペアツリーの足下には、老人会や美しが丘小学校、美しが丘東小学校など、地元住民対象に開かれたワークショップで参加者がつくったランタンが並び、中にはLEDライトが灯され、まるでろうそくの灯りのようにゆらめいていました。小学生の女の子が「自分のつくったランタンを見つけるのが楽しい」と、嬉しそう話してくれました。
ステージでは、フラッシュモブコーラス隊が歌う「オー・ハッピーデイ」からHoly Liveが始まり、国学院大学管弦楽団や、地元在住のミュージシャンなど、たまプラゆかりの音楽家たちが美しいメロディーを奏でました。Liveのラストには再び、フラッシュモブダンスチームが踊り、11月の感動が再びよみがえります。
その他にも会場では、「たまプラ油田プロジェクト」によるキャンドルワークショップが行なわれ、大盛況でした。また、会場内を幻想的に演出していた三角のポール灯ツリーのひとつは、「NPO法人森ノオト・たまプラーザエレキラボ」のソーラー発電によって点灯され、輝き続けました。
このように、たまプラナイトウォークには、住民創発プロジェクトの様々な活動グループが参加して、イベントを盛り上げていました。
「プロジェクトの何人かの方に企画の相談を持ちかけたら、グループの輪がつながって、結果的にいくつもの活動グループのアピールの場になりました。今回新たに発見したことや反省点を生かして、来年も開催したい。その時には、自発的に意欲を持って参加してくれる人も増え、より良いイベントに進化して、街づくりにつながっていくのではないかと思います」と野見山さんは語ります。
アートの力で地域の扉をノックしてきたAOBA+ARTが、街の輪を光でつなげたナイトウォーク。今後、アートとまちづくりがより密接につながり、どれほどの表現がなされていくのか、要注目です。
写真・文=中島美穂(取材班)