イベントレポート
2019.07.29(月)
「たまプラーザリビングラボ」でICT・IoT技術を活用した産学公民の共創プロジェクトがスタートしました
2019年6月15日、たまプラーザのまちの課題解決に向け、ICT・IoT技術を活用した、産官学民の共創プロジェクトがスタートしました。本プロジェクトは、住民主体のまちづくりを横浜市、東急電鉄、NTTドコモ、NTTの4者が下支えとなって支援・加速させていくものです。
次世代郊外まちづくりでは、地域住民の皆様と産官学が一緒になって課題を解決していく「リビングラボ(living lab)」の手法を取り入れており、本プロジェクトもその一環です。
一昨年には2度の勉強会を実施。さらに昨年度には、たまプラコネクトが中心となってアイデアを出し合って具体的なサービスを考えるワークショップを実施、たまプラーザのまちが抱える課題に向き合ってきました。
そしてそこから生まれたアイデアの分析と考察から、取り組むべき地域課題を「コミュニティの活性化」と設定。地域団体との話し合いを重ねながら、インターネットやスマートフォンなどのICT(情報通信技術)を活用することで生活者がもつ生きた情報を収集・共有していく、3つの検証プロジェクトが選定されました。
①まちのおすすめスポットを地図上で共有できる「まち歩きサービス」
腕時計タイプの活動量計から歩行距離などを共有して楽しいまち歩きを促進
②暮らしに役立つ情報やイベント情報を会話形式で提供する「チャットボット」
住民から情報を集めることで関心ごとや困りごとの可視化にもつなげる
③住民のスキルや場所、モノを共有する「シェアリングサービス」
チャットボットへの組み込みも視野。地域経済の循環を生み出していく。
6月15日は、次世代郊外まちづくりの共創スペース「WISE Living Lab」で本プロジェクトのキックオフイベントを実施。概要説明に加え、参加者に②のチャットボットを体験していただきました。
各自のスマートフォンにチャットボットを設定したら、さっそく質問開始です。チャットボットの回答データは、過去にWISE Living Labで開催されたイベント「たまプラ・チャットボットをつくろう」などから集められています。チャットボットがお気に入りのカフェを回答してきたと歓声を上げる人もいれば、なかには答えが得られなかった人も。
サービスの開発を担当するNTTドコモの方が「これから皆さんでこのチャットボットを育てていただきながら、使いやすいサービスにしていきたい」と話すように、住民の皆様に日常的に使っていただくことでチャットボットはどんどん“かしこく”なっていきます。今後はお祭りなどの機会を利用して参加者を募り、評価を重ねていく予定です。
また体験の後は、参加者の皆様に「リビングラボでやってみたいこと」や「リビングラボを通じてこんなまちになるといいな」について話し合っていただきました。
「高齢者の方々にもチャットボットを使っていただけるようサポートし、つながることで世界が広がることを体感してもらいたい」「都内へ働きに行っている人が地域を知るきっかけになれば」といった実証サービスに対する期待の声から、「シェアリングサービスを使って、個人の絵本の蔵書を住民にシェアする仕組みがつくりたい」「情報発信力の高い世代の参加を促すために、商店会をからめたポイント付与などの仕掛けがあるといい」「地域のカフェや公園などのスペースを自由に使える一斉イベントをやったら面白そう」などのアイデアも上がりました。
今後、各プロジェクトの進捗について随時このホームページでお知らせしていきます。