• HOME
  • >
  • イベントレポート
  • >
  • 「住民創発プロジェクト -シビックプライド・プロジェクト- 中間報告会」を開催しました

イベントレポート

2014.04.09(水)

「住民創発プロジェクト -シビックプライド・プロジェクト- 中間報告会」を開催しました

420270

陽射しが暖かな3月15日、たまプラーザ テラス・プラーザホールにて「住民創発プロジェクト -シビックプライド・プロジェクト- 中間報告会」が開催されました。
地域の方々が主体となってまちづくり企画を提案・実行する「住民創発プロジェクト」は、2013年度のリーディング・プロジェクトのひとつとして実施されています。多数の応募の中から、2013年9月と2014年1月に行われた2度の講評会を経て、15企画が「住民創発プロジェクト」に認定され、活動を行っています。

この日は、第1回講評会からちょうど半年の節目ということで、各団体が現在の活動状況や今後の予定などを報告しました。また、横浜市建築局企画部長・秋元康幸さん、東急電鉄都市開発事業本部統括部長・東浦亮典さん、東京理科大学理工学部建築学科・伊藤香織准教授、東京大学大学院・小泉秀樹教授が講評委員として質問やアドバイスを行いました。

情報交換や交流を大切にした報告会

報告会は、第1回講評会で認定された5企画を第1グループ、第2回講評会で認定された10企画を第2・第3グループとして行いました。第1グループは活動期間が長いことから、報告、アドバイスとも、少し長めに時間がとられていました。また、各グループの報告の間には、情報交換の時間が設けられています。来場者は各団体と直接話をしたり、事前に配布された付箋に応援メッセージや意見を書き、各企画の展示ポスターに貼り付けることができます。

早くも成果が見えた第1回講評会で認定された5企画


  •               

第1グループは活動期間が長い分、どの企画も具体的な活動が実施されていて、今後に期待が膨らむ内容ばかりでした。
たとえば「3丁目カフェ準備委員会」は株式会社を設立し、カフェの場所も決定しました。グランドオープンは7月を予定しています。住民のニーズにあった場所にするため、他団体へのヒアリングを積極的に行なうなど活動は活発で、今後、コミュニティの拠点となっていくことが予想されます。
講評委員からは「とても楽しみにしています。ただ、スケジュール的にカフェの基本設計は前倒しにしたほうがいいのではないかと思いました」「私もぜひ利用させてもらいたいです。地域の人がまちの成長に関わっていると思えるよう、クラウドファンディングも検討してみては?」といったアドバイスがありました。

「たまプラーザ中央商店街+AOBA+ART」からは、昨年12月に開催した「たまプラナイトウォーク」の実施報告がありました。ミステリーツアーは約120名が参加し、用意したチェックシートは1時間ですべて無くなってしまったそうです。配布した商店街のクーポン券は利用率が高く、来場していた商店街の方からも「成果がしっかり出ました。商店街としては、今後も一緒に続けていけたらと思っています」と嬉しいメッセージをいただきました。

「フラッシュモブ実行委員会」の報告では、11月に実施されたフラッシュモブの映像に加え、練習や旗づくり、Tシャツづくりなど、子どもから大人まで、たくさんの人が参加している準備期間の様子がスライドで紹介されました。現在も地域のイベントに呼ばれては、形態を変えて出演することがよくあるのだそうです。最後にはフラッシュモブをきっかけに、たまプラーザ在住ミュージシャンが作詞作曲した「たまプラーザソング!」をみんなで歌いました。
「単発イベントではなく、しっかりと人と人が繋がる場として機能していますね。これからも住民の活躍の場を開拓してほしいです」「最初に結果を出したことで、ほかのグループにも刺激を与えています。パフォーマンスのクオリティも高く、私も当日見に行きましたが、とても楽しかったです」とコメントがありました。

第2・第3グループは、順調に計画を進めている企画もあれば、壁にぶつかって悩んでいる企画もあり、活動状況はさまざまでした。小泉教授からは「今日は中間報告会ですが、報告だけではなく、困っていることやわからないことなども正直に話して、アドバイスを受けてください」とお話がありました。

「仕事が忙しく、思うように活動できない」「人員不足と費用不足で悩んでいる」「イベントなどの参加者をどう集めたらいいのか」と、悩みも多岐に渡っていました。

その中で “ナンパ”というキーワードが何度も出てきました。協力してもらったり、助けてもらうためには声をかけあうことが大切で、そのためにはどんどん“ナンパ”をしようというのです。“ナンパ”という言葉が出るたびに、会場からは笑いが起きましたが、それはとても大切なことのように感じられました。

活動が具体的になってきた10企画

「オールたまプラーザの健康・コミュニティづくり」は、筋トレやストレッチの講座を毎月開催しています。参加費は150円と破格で、お年寄りを中心にたくさんの方が参加し、地域に定着した講座になりつつあります。今後はヨガ講座なども開講予定で、さらに多世代の参加が見込まれています。

「たまプラ油田開発プロジェクト」は、廃油の回収ポイントの設置交渉を進め、すでに複数個所が決定しました。順調にいけば、4月から回収を開始する予定です。発表されると、会場からは拍手が起こりました。いずれは施設や企業にも協力をお願いし、回収量のアップに繋げていきたいとのこと。

「特定非営利活動法人森ノオト」の「シビックメディア『たまプラびと図鑑』」では、これからの出版計画の発表がありました。約100人の魅力的なたまプラーザの人々を掲載するため、情報提供を呼びかけたほか、クラウドファンディングのお願い、ライターやカメラマン、営業などのスタッフ募集のお知らせもありました。また、多くの地元住民の情報が集まることを利用して、「Loco-working協議会たまプラプロジェクトチーム」と連携して「たまプラ人材バンク」という企画も進めています。

それぞれのプロジェクトは、講評会の時よりもさらに具体的に進められていました。モデル地区内だけで、住民主導の活動がこれだけ同時進行しているのはすごいことなのではないかと、改めて実感させられた1日でした。

最後に小泉教授と伊藤准教授から全体講評がありました。


小泉教授

とても楽しい中間報告会でした。さきほど“ナンパ”しようという話が出ていましたね。じつは、ナンパするのも大事ですが、ナンパされてあげるのも大事なのです。ほかの地域を見ても、成功しているまちづくりは、うまくいっていないところに、いろいろな人が手を差し伸べて成功させています。それが地域の力の証明です。今日の発表でも相当悩んでいる企画がありましたが、その企画が成功したら、住民創発プロジェクトはかなり成功したと言えるのではないかと思います。

伊藤准教授
楽しく活動している人が多いので安心しましたが、実際に始めてみて、難しさを感じている方も大勢いらっしゃいました。これで嫌にならないように、仲間作りをしながら、無理なく楽しく続けていただければと思います。10月の最終報告会にどうなっているのかを楽しみにしていますので、頑張ってください。

来場者の感想

Kさん(40代/女性)
僕は自分たちで地域を楽しくし、自分たちの生活を良くしたいと思っていました。そんな時にフラッシュモブに参加して曲を作らせていただくことになりました。今日初めて、こういった場に参加させていただきましたが、僕と同じように思っている人がすごくたくさんいる、自分だけがそういうことを思っていたのではないということが感じられて、すごく良かったです。

イベントレポート一覧に戻る

メニューを閉じる