イベントレポート

2013.10.10(木)

「住民創発プロジェクト-シビックプライド・プロジェクト-第1回講評会」

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秋も深まる9月21日、たまプラーザテラス プラーザホールにて「住民創発プロジェクト-シビックプライド・プロジェクト-第1回講評会」が開催されました。

住民創発プロジェクトとは?

住民創発プロジェクトとは、6月に発表した「次世代郊外まちづくり基本構想2013」に基づき、モデル地区において、地域の方々が主体となるまちづくりの企画提案を広く募集し、その中から次世代郊外まちづくりの実現に資すると考えられるものを「次世代郊外まちづくり認定プロジェクト」として選定、支援していくものです。8月から複数回にわたり事前相談会を設け、多くの方々がプロジェクトを検討してきました。この日は、その第1回目の講評会でした。

講評会は、第1部「学びの活動支援部門」と第2部「住民創発プロジェクト支援部門」に分かれています。「学びの活動支援部門」は、アイデアをお持ちの方、プロジェクトに応募する前にもう少し企画の精度をあげたいという方々が、第2回講評会での認定を目指して、実施計画づくりに取り組んでいくための部門です。支援対象に選ばれたプロジェクトは、1企画につき上限5万円が支給されるほか、企画検討に係わる支援が受けられます。一方「住民創発プロジェクト支援部門」は、すでにスケジュールや予算等が明確になっていて、すぐに活動を始められるグループが認定プロジェクトを目指すもので、認定されると1企画につき上限50万円を支給、プロジェクトの具体的な活動を推進するための支援が受けられます。

講評委員は青葉区副区長・大野敏美さん、横浜市建築局企画部長・秋元康幸さん、東急電鉄都市開発事業本部統括部長・東浦亮典さん、東京理科大学理工学部建築学科・伊藤香織准教授、東京大学大学院・小泉秀樹准教授の5名。

アイデアがたくさん飛び出した「学びの活動支援部門」

「学びの活動支援部門」には20団体が応募しました。事務局が予想していたより遥かに多くの応募があり、次世代郊外まちづくりへの関心の高さが伺えました。そのため、プレゼンテーションは1団体3分と短め。みなさん、短い時間で要点を伝えるに色々な工夫をしていました。

どの団体も、それぞれに思いやアイデアがあり、聞いていてとても楽しくなりました。しっかりとした実施計画を検討しているところもあり「これは最初から創発プロジェクト支援部門を狙っても良かったのでは?」と思えたプロジェクトもたくさんありました。

プレゼンテーションのあとは、会場にぐるりと展示された、各プロジェクトのポスター前で、企画者から直接お話を聞いたり、シール投票を行なうポスターセッションの時間。どのブース前も混雑し、参加者が積極的に話しかけている様子が伺えました。「この企画にぜひ参加したい!」「応援してます!」と声をかける方や名刺交換を行なう人等、さっそくあちこちで交流が行なわれていました。

講評会は、シール投票、プレゼンテーション、事前に提出してもらっていた企画書等をトータルで評価して行なわれました。結果は、すべてのプロジェクトの支援が決定。会場からは「おー!」という歓声が沸きました。

講評委員を代表して、伊藤准教授より「今日は順番をつけるための場はなく、交流を深めて学び合う場にしていただきたいと思っています。ほかの方の発表を聞かれると、こういう着想もあるんだ、こういう発表の仕方もあるんだ、といろいろ気づきがあったと思います。そこから学んで、さらに企画をデベロップしていっていただければと思います。次の講評会を楽しみにしています」というコメントがありました。

具体的な企画が多かった「住民創発プロジェクト支援部門」

お昼休憩を挟んだ後は、第2部「住民創発プロジェクト支援部門」です。第2部への応募は7団体。プレゼンテーションの時間は7分間です。こちらはすでに活動を始めている団体が多く、どの企画も具体的で、わかりやすい内容でした。

その後、第1部と同じようにポスターセッションに入ります。第1部より団体数が少なかったこともあり、ポスター前は大混雑。講評委員の方々も、参加者に混ざって質問をしていました。熱心に、ひとつひとつのブースを回ってお話を聞いている方もいらっしゃいました。

緊張感漂う認定プロジェクトの発表


講評結果発表の時間になると、誰からともなく席につき、会場には緊張感が漂いました。講評委員の方々が登場すると、さらにピンと空気が張りつめます。そして小泉准教授より発表がありました。その結果「美しが丘カフェ」「フラッシュモブ実行委員会」「交流の森プロジェクトチーム」「たまプラーザ中央商店街+AOBA+ART」「3丁目カフェ準備委員会」の5つの団体が、次世代郊外まちづくり認定プロジェクトに認定されました。発表される毎に、会場からは大きな歓声が沸き起こり、みなさんの喜びが伝わってきました。

最後に講評委員の方々からコメントがありました。


小泉准教授
すばらしい発表を見せていただきました。前半の学び部門の団体も、プロジェクトの価値としてはあまり差をつけて考えてはおりません。どの団体も、たまプラーザ周辺での活動をどんどん展開していってほしいと思います


大野副区長
創造性溢れる企画がたくさんあり、脳が活性化させられた一日でした。来年は青葉区ができて20周年ということで、様々な記念事業を展開していこうと考えています。ぜひ今日提案されたプロジェクトも20周年事業に関わっていただけたら嬉しく思います。


秋元部長
いろいろな活動がたまプラーザで起こっていることが非常に嬉しかったです。プラットホーム型の活動もかなり出ていたので、いろいろな活動がゆるくネットワークされていくと、もっと新しい活動が増える可能性があるのかなと思います。


東浦部長
27企画のプレゼンを1日で聞くのはさぞや大変だろうと思っていたのですが、非常に楽しく、あっという間でした。今日集まった方々をひとつのネットワークと考えて日々の活動をしていってください


伊藤准教授
去年の7月にキックオフミーティングでお話をさせていただいた時の熱気がものすごかったので、これはただ事じゃないなと思っていたのですが、それが形になるとこういうふうになるんだっていうことを今日、まさに見せていただきました。学び部門も含めて住民創発プロジェクトはこれがスタートですので、たまプラーザのチカラというのを見せつけていただきたいと思っています。期待しています。


講評会終了後には、東浦部長の呼びかけで、急きょ参加者やスタッフで記念撮影が行われました。みなさん、とてもいい笑顔でした。1年以上に渡る次世代郊外まちづくりの活動の中で、横浜市と東急電鉄、そして住民、各種団体のみなさんがいい関係を築いてきたことが、その温かい雰囲気から、しっかりと伝わってきました。

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