イベントレポート

2020.03.18(水)

「小商い講座~好きを活かす、私が暮らす街で。~」でプラン発表しました

2019年12月14日、自分が暮らす街でスモールビジネスを始めたい方向けの全3回講座が最終回を迎えました。この講座は、次世代郊外まちづくりの2019年度活動方針「田園都市で暮らす、働く」のもとで開催されるイベントやセミナーのひとつです。

受講者は、第1回と第2回で専門家や実践者の話を通して自らの「ビジネスプラン スタートシート」を埋めてきました。自分が解決したい社会課題は何なのか、どこでどんな人を対象に、どうやってお金を得るのか。─ 最終回のこの日は、それぞれのビジネスプランを発表しました。

自分を表現したい人に発表の場を提供したい人、おうちカフェを開いて地域交流の拠点をつくりたい人、編み物をツールとして孤立している人や一人で悩んでいる人に寄り添いたい人など、受講者は自分が今までやってきたことや、好きなこと・気になっていることを事業化する道を模索していました。

それぞれのプランに対する講評の中で、創業支援を事業展開している関内イノベーションイニシアティブの代表取締役の治田友香さんは、具体的なプランがある人に対しては収支計画にまで突っ込んだ質問をし、ビジネスプランが十分に描けていない人には「まずは仲間を見つけることから始めてみると、そこから収入の道があるかもしれないし、まず一歩踏み出してみてください」といったように、それぞれのステージに応じてコメント。受講者は熱心に聞き入っていました。

全員の発表が終わると、後半は小商いの実践者である今村ひろゆきさんの登壇です。企業でコンサルタントとして週3日働きながら、残りの4日は「まちづくり会社ドラマティック」の社長として場のプロデュース・運営を展開するという複業生活を2010年に始め、4年後に完全独立された方です。

ものづくりのまち東京都台東区で現代の公民館「SOOO dramatic!」を運営して年間400回のイベントを開催したり、高知県宿毛市の築128年の邸宅でカフェを運営したりと、独自の編集力・デザイン力でそのまちにある資源を生かした場づくりを展開しています。

次々とシェアスペース、公共施設を運営したり、各地で地域密着プロジェクトを起こしたりしている今村さんですが、やはり事業を起こす過程では預金残高がみるみる減っていく恐怖を味わうなど、苦労も多かったそうです。しかし持ち前の目利きと奥様の厳しい助言で乗り越えてきました。

立地の考え方、お金をかけるところとかけないところの基準、近隣住民とのトラブル対策など、実践に裏付けされたお話の中で、今村さんが「小商いを始めるコツ」として挙げたのは、「期限を決める」「他の人を巻き込む」「スモールスタートでどんどん試す」です。

「小商いはトライアンドエラーの繰り返しです。勝ちパターンというか、自分はどんな才能を持っているか、何を求められているかは、徐々に徐々に分かっています。周りから声がかかるようになって、巻き込まれるようになる、巻き込まれすぎて、今度は自分が誰かを巻き込んでいく、といったことで盛り上がってきます。はじめの一歩を踏み出す、これが今日一番お伝えしたかったことです」(今村さん)

受講者はこれから、小商いを通してどのようなドラマティックな展開を起こすのでしょうか。

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