イベントレポート

2015.11.11(水)

「第4回子ども・子育てタウンミーティング」を開催しました

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猛暑日が続く夏真っ盛りの8月4日、たまプラーザ地域ケアプラザにて「第4回子ども・子育てタウンミーティング」が開催されました。

2015年4月に発表された「リーディング・プロジェクト(2015)」でも引き続き進めていくことが発表された「まちぐるみの保育・子育てネットワークづくり」。3年目となる2015年度は、これまで開催したタウンミーティングでご意見・ご要望の多かった“多様なニーズに合わせた子育て支援”にフォーカスし、より具体的なアクションに繋げていくことを目指します。この日は、地域の保育・子育て支援関係者22名が集まりました。

3つの活動案「ポータルサイト・地域SNS・検定制度」

まず始めに、昨年度までの活動の振り返りを行い、それらを踏まえて、美しが丘地区の豊かな子育て環境を持続的・永続的なものにしていくために、誰かの力でできていることをみんなでも支え合うという仕組みをつくること、皆様の英知を結集して次の代の育成やご興味のある方に正しい知識を伝達できること、という視点にたって、事務局より検討案について参考事例とともに提案がありました。

検討案は主に3つ。ひとつめは「子育てポータルサイトの作成・公開」です。ポータルサイトを構築することで、施設やイベントなどの情報管理を一元化することができるほか、子育てしやすいまちであることを地域内外にPRすることができます。ただし、個々の交流や横の繋がりを生み出すといった点では活用しづらく、一方通行の情報提供になりがちです。

次に「地域SNSまたは既存SNSの活用」。すぐにでも始められ、交流機能があることやタイムリーな情報が発信できるというメリットがありますが、SNSを使わない方も多く参加のハードルが高いこと、また管理の負担は大きく、継続性の点で課題が見られます。

そして3つめが「子育て検定の作成」です。これは地域の方々がお持ちの子育てに関する知識や知恵、ノウハウを可視化することができ、次世代の育成にも繋げることができるものです。問題作成には地域の方々の協力が必要不可欠なこと、問題の定期的な見直しが必要なことなどが、課題として考えられます。

美しが丘地区の育児力向上に繋げていくために

これら3つの提案を受けて“美しが丘地区に何があれば地域の育児力向上に繋げられるか”を、活動案を実施する場合の課題や内容などと合わせて、4つのグループに分かれて話し合いました。

テーブル毎に対話を行うワークも4回目とあって、みなさん慣れたものです。具体的な検討案が出てきたこともあり、よりよい活用法について意見が出たり、過去の経験からアプローチの仕方について言及する方もいるなど、どのテーブルでも充実した議論が繰り広げられました。その後各グループで話し合ったことを代表者に発表してもらいました。

各グループの発表内容は?

1グループ
不特定多数が見るサイトは、伝えられることが限られたり、個人情報保護の点で不安がある。教育・子育て支援の関係者限定の情報サイトがあると良いのではないか。地域の生の情報を関係機関で情報共有できることは意味がある。いずれにしても、ウェブとは別に、今回のような直接の話し合いや情報交換の場を定期的に設けていったほうがいい。

2グループ
地域の子育て世帯が何を求めているかというところから考えた。現在は核家族化が進み、地域内に親戚や友人が少ないことでコミュニケーション不足が進んでいる。インターネットは利用が若い人に限られてしまう傾向があるが、高齢者も参加できるようにしたい。検定については、ただ知識だけを測るものでは融通が効かなくなってしまうので、あくまで楽しみながら知識を習得するということに重点を置くのがいいのではないか。

3グループ
ウェブは高齢者にとって親しみづらいという意見が出た。子育て中の方も、育児が忙しい中でサイトを見る時間があるだろうか。地域の繋がりは、イベントや清掃活動などを通じてできていっている。美しが丘ではたくさんの人が地域のために活動しているので、子育て支援関係者だけでなく、いろいろな人を巻き込んでサイトを作るのもいいのではないか。新しいツールを使いながらも、もっと顔の見える関係性を大事にしていきたい。

4グループ
ポータルサイト、SNS、検定、どれがいいのかという議論も必要だが、前提として大事なのは人と人との繋がりだと思う。でも実際には繋がりのきっかけづくりは難しい。共働きの家庭でも利用しやすいように24時間相談を受けられるような場所、情報を探せる場所があるといい。たとえば、検定を通過すると地域の相談役(=コンシェルジュ)になれる。そして地域コンシェルジュの相談可能な時間帯や場所をネット上で発信すると、より相談しやすい環境づくりに繋がるのではないか、など。

大切なのは「顔の見える関係性」

どのグループからも、3つの活動案に対して必要性は感じながらも、それ以前にもう少しお互いを知り、深く話し合うことが大切なのではないかということや、人と人との繋がりができて初めて、これらの活動案が活きてくるのではないかといったお話がありました。

提案に対してさまざまな意見が飛び交い、充実したタウンミーティングとなりました。

今回話し合った内容を受けて、次回のタウンミーティングは“顔の見える関係性づくり”を念頭に、参加者同士の理解を深める内容となる予定です。対話も徐々に深みを増し、回を重ねるごとに参加者同士のつながりが増えている状況に、「まちぐるみの保育・子育てネットワーク」の構築に向け、今後の展開がますます楽しみになった夜でした。

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