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イベントレポート

2012.10.28(日)

第1回 次世代郊外まちづくりワークショップ まちに出て”たまプラーザ”の今を知ろう

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2012年10月6日に、モデル地区内の美しが丘小学校体育館にて、次世代郊外まちづくりワークショップの第1回「まちに出て”たまプラーザ”の今を知ろう」を開催しました。秋晴れの昼下がり、まちづくりへの住民の関心の高さを伺わせる95名もの参加者にお集まりいただきました。前半は各コースに分かれて自分たちが住むまちを再発見するまち歩きを行ない、後半は実際に歩いてみて感じたことをディスカッション、多くのアイディアが生まれました。今回はその模様をレポートします。

  

まち歩き

冒頭の挨拶とDVDによる「次世代郊外まちづくり」の紹介のあと、年齢、性別、住所地、地域活動などに基づく10グループに分かれて自己紹介。
各グループにはひとりずつファシリテーターがついており、まち歩きの案内役やディスカッションの司会進行を務めます。「すでに地域活動に関わっていて、さらに活動の枠を広げていくため」「引っ越してきてまだ数年で、もっと地域社会に参加したいと思った」「大好きな町だから、50年後も変わらない環境であってほしい」など、みなさんの参加の理由はさまざまでした。
まち歩きは、モデル地区「美しが丘」のさまざまなまちの要素を見ることができる5つのコースを設定、2グループずつに分かれて探索します。

Aコース :戸建て住宅地(北側)コース
Bコース :戸建て住宅地(南側)コース(※平津三叉路まではバスを使用)
Cコース :社宅・桜並木・商店街・美しが丘公園コース
Dコース :社宅・美しが丘公園・商店街・団地コース
Eコース :商店街・たまプラーザ団地コース

各コースは1周約60〜75分。歩いていて気になったことは、事前に配った発見カードにその場でメモしてもらいます。発見カードは「良いところ」「気がかりなところ」「あったらいいな」「こんなことができると良い」の4種類が用意され、参加者のさまざまな意見、考えを出してもらいます。

取材チームはAコースに同行しました。Aコースは、眺望が良く、敷地面積の広い戸建住宅が多い北側エリアを巡るコース。自治会の中にアセス委員会という、建築上のルールや景観を守るための地区計画を運用する委員会が活動しているエリアでもあるそうです。このエリアに住んでいる参加者の方が、歩きながらいろいろとまちの取り組みをお話しくださいました。

まちの景観が守られていること、近隣小中学校の評判が良く、学校を見て引っ越してこられる方も多いこと、ときには狸も姿を見せるほど自然が残されていること、眺望がいいこと、などが良いところとして挙げられました。反面、階段や坂が多くて高齢者には大変なこと、空き家になっている家の活用方法などが気がかりなところです。まちを気にしながら歩いていると、同じまちに住む者同士、初対面でも会話が弾みました。

まちを歩くことで、まちのいいところや課題を体感することができます。たとえば、景観の美しさ。静かで緑が多いこと。利便性の良いこと。一方で、空き家の庭が荒れていることや階段や坂が多いことの大変さは、実際に歩くとよくわかります。また、舗装がデコボコし始めている歩行者専用道路やきれいに整備されているのに人気のない公園の存在は、課題であると同時に、活用次第で今後の可能性も充分に感じさせてくれるものでした。

70分近いまち歩きを終え、小学校へ戻る頃にはみなさんすっかり打ち解けていました。「こんなところがたまプラーザのすばらしいところだ」「ここがよくなればもっとよくなる」「こうなったらいいのに」など、まち歩きから多くの発見がありました。

グループ・ディスカッション

少し休憩したあと、各グループでグループ・ディスカッション。グループごとにパネルが用意されて、まち歩きでメモした4種類の発見カードを、「交流、生き甲斐、文化」「子育て、高齢者支援、交通、防犯」「緑、街並み、建物」「環境、エネルギー」「まちづくりへの参画」の5つの項目のところに貼っていきます。

いくつ貼ってもよいのですが、その中でも特に重要だと思うもの3つに赤丸シール、さらにもっとも重要だと思う発見カードには赤に黄色の丸シールを貼ってもらい、詳細な意見を述べてもらいます。「緑が豊かで静かなところがよい」という意見や「もっと子供が遊びやすい安心安全で楽しい公園がほしい」といった要望まで、さまざまな意見が出ました。

提示された意見を踏まえて、さらに話し合いを深めていきます。話し合った内容はパネルの空いた部分にファシリテーターがメモしていき、グループの意見としてまとめられます。全体として「子育て、高齢者支援、交通、防犯」や「緑、街並み、建物」について多くの意見が出ていました。

東京大学工学部都市工学科 准教授 小泉秀樹氏

最後に、東京大学大学院 工学系研究科 都市工学専攻の小泉秀樹准教授とファシリテーターを勤める石塚計画デザイン事務所の石塚所長が、各グループでのディスカッションの内容をまとめて発表しました。参加者の皆さんの関心が高く、共通していた意見は以下のような内容でした。

    

  • まち全体が高低差の多いエリアなので、高齢者の交通サポート(コミュニティバス、宅配サービスなど)が必要
  • 空き家、空き室の再活用による地域活性化
  • 住み替え、建て替えを利用して、若い世代を呼び込みたい
  • 多世代が繋がるコミュニティづくり
  • 誰でも利用しやすいコミュニティの拠点がほしい(コミュニティカフェ、自治会館、図書館など)
  • 交流のきっかけになる場づくり(イベント、ファーマーズマーケットなど)
  • 自然環境の豊かさを活かしてまちづくりを進めたい
  • たまプラーザというまちのイメージを大切にするため、景観を守りたい

住民のみなさんが、今回まち歩きをして感じたことは、じつに多種多様に及びます。しかし、その中でも、このように多くの人が共通して課題と感じている点もたくさんあることがわかりました。
今回は「まちの現状を知る」というワークショップでしたが、次回のワークショップでは今回の意見や感想を踏まえて、具体的にまちをどのようにしていきたいかという「未来の物語を描く」ワークショップ。新しい展開が楽しみです。


  

参加者の感想

Mさん(美しが丘1丁目在住 70代・男性)
普段は自治会などの限られた中で動いていますので、いろいろな地域の人の意見や提案を聞ける機会になりました。新しい人と話をすると違った視点の意見が出てくるので、参加してよかったと思います。景観がいいとか利便性がいいことも大切ですが、やはり住んでいる人がコミュニケーションをとれているまちがいちばん魅力あるまちなのだと思います。これからが楽しみです。

Kさん(宮前区在住 30代・女性)
今日歩いたコースは、普段あまり足を踏み入れない地域だったので、こんなにすてきなところがあったんだという発見がたくさんありました。たまたま同じグループになった方たちからいろいろな話が聞けて、このまちをみんなで活性化させていきたいという気持ちがより強くなりました。

Sさん(美しが丘3丁目在住・20代・男性)
住民の人たちに意見を聞いて、構想にまとめて実現していくというのは、今までにない新しい取り組みだと思います。美しが丘は起伏が多いまちなので、祖父母も買い物などはいつも大変そうです。高齢者の人がもっと安心して暮らせ、若い人たちが移り住めるようなまちにしていくこともすごく大事なことだなと思いました。

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