イベントレポート

2015.03.06(金)

第3回子ども・子育てタウンミーティングを開催しました

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寒さも一段と厳しくなった2月9日、たまプラーザ地域ケアプラザにて「第3回子ども・子育てタウンミーティング」が開催されました。次世代郊外まちづくりのリーディングプロジェクト「まちぐるみの保育・子育てネットワークづくり」の今年度の活動として回を重ねたタウンミーティングも、今回でひと区切りとなります。

今年度の学びを振り返ろう!

この日も、30名近い地域の保育・子育て関係者が集まりました。今年度のまとめの回ということで、前半は、過去のタウンミーティングで挙がった、皆様にとって関心の強いテーマやアイデアの中から、具体的に、次年度以降どう動いていきたいかを話し合う対話の時間、後半はじっくり交流を深めていただくため、懇親会の時間を設けました。

まずはじめに、事務局を務める「まちの保育園」の松本理寿輝さんから「出会ったみなさまと、今後もこの豊かな環境の中で活動していきたい。少しずつでいいので、次年度以降、アイデアを具現化していきましょう!」とお話がありました。

さらに、横浜市建築局の大友さんからは「次世代郊外まちづくりでは、子育てだけでなく、医療と介護の連携、まちづくりなど、様々なことをさせていただいています。現在、モデル地区内の日生社宅跡地の活用について検討しています。民間の方々といい施設をつくっていけたらと思っていますが、そのためにも、みなさんにたくさんのアイデアをぶつけていただきたいです。ないからできないではなく、既存の施設や建物、空き地を活用して“つくる”という視点から、楽しんで話し合っていただきたいと思います」と具体的なお話も出て、会場はにわかに盛り上がりを見せました。

これからの活動を考える、対話の時間

対話は「子どもの場づくり」「きめ細やかな子育て支援、情報提供、コーディネート」の二つのテーマで行なわれました。4つのテーブルに分かれ、テーブル毎に話し合った内容をwhen(いつ)、where(どこで)、who(誰が)、what(何を)、why(なぜ)、how(どのように)という5W1Hにまとめていただき、発表してもらいます。

どの方も、それぞれに日頃から思っていること、感じていることがたくさんあるようで、「安全に気をつけるあまり、自由な遊び場がなくなってしまった」「孤立しているお母さんが多いことが気にかかる」「いろいろな子育ての仕方がある。何を選ぶかは自由だけど、いろいろあるということを知るのはとても大事だと思う」など、どのテーブルもすぐに白熱した対話が繰り広げられました。実際に保育・子育ての現場にいる方々のお話は説得力があり、具体的に起きている問題や、今後の課題をどんどん浮き彫りにしていきました。今後何をしたいか、何が必要かということも、自然と話が出てきます。各班の発表内容は以下のとおりです。


1班
その場のイベントだけではない場づくりをしたい。美しが丘第五公園など、既存の公園を活用する。学校の校庭も活用できるのではないか。いろいろな世代が利用できて、自然の中にとっぷり浸かれる場所がほしい。
森の番人(管理人)やお母さんなど、複数の人が常にいるようにする。


2班学童期の子どもの居場所があるといい。お母さんたちも、いろいろな人と関わり、情報交換ができて、気もちが楽になる場所。夕方、お父さんがまだ帰らず、手持ち無沙汰のお母さんが駅前をブラブラしていることがあり、夕方の時間のフォローもあるといい。美しが丘ならではの取り組みや考えをまとめていきたい。
地域育児力が大切。とにもかくにもコミュニティ・スペースを!


3班
図書館、音楽スタジオ、運動場など、小学校高学年〜高校生ぐらいの子どもたちの居場所がない。私学に通っている子も多く、横の繋がりづくりは大切なのではないか。学校から帰ってきてなるべく長い時間、気軽に集まれる場所が欲しい。
地域の育児力を上げる。相談したり、経験談を聞くことができる場所がほしい。


4班
イベントは既にいっぱいあるので、子どもたちが自分たちで考え、実現できる。
つくることはできるけれど、文化的なことは一夜にしてできるものではない。じっくり時間をかけてやる。


また、「武蔵野プレイス」や「まちの保育園」など、さまざまな事例の視察に行ってみたいという話も出ました。これらの意見を参考に、次年度以降、どのような取り組みを行なっていくか、検討していきます。

地域の皆さんの手作り料理が並ぶ懇親会

後半は、参加者の懇親会を兼ねた立食パーティです。テーブルには手まり寿司、ロールサンド、太巻、サラダ、など、見た目にもかわいらしい料理がずらりと並びます。

じつはこの料理、美しが丘カフェの関さんの呼びかけで集まった地元の皆さんがイベント開始の2時間前から、併設されたキッチンで作ってくださったものでした。ボランティアにも関わらず、たくさんの人が楽しんで料理を作ってくださっている様子に、美しが丘の地域力の高さを改めて感じました。

懇親会は、これまで行なってきた対話のワークとはまた違ったリラックスした空気感があり、子育てや教育のことはもちろん、地域のことやご自身のことなど、フレンドリーな会話があちこちで起こっていたのが印象的でした。

リラックスした空気感から引き出されたそれぞれの思い

幼稚園の先生からは「働く女性が増えて、幼稚園に通う子どもは減ってきています。その中で幼稚園を存続させていくためには、幼稚園だからできることを考え、工夫することが必要だと思っています。だからこんなふうに、地域で子どものことを話し合える場があるのは、すごくありがたいですね。情報交換にもなりますし、刺激にもなります」とのお話も。

また、地方出身の参加者からは「田舎は自然が多くて子育てしやすい印象があるけど、じつは公園がほとんどないんですね。そうすると、子どもが小さい間は遊ばせる場所がなくて大変なんですよ」といった、田舎の子育てのイメージを変えるようなお話もありました。

これまでは、それぞれが別々に活動していた保育・教育に携わる地域の人々が、タウンミーティングを通して何度もお会いする中で、横の繋がりを形成しつつあります。次年度以降、この横の繋がりがどのように広がり、展開していくのか、そんな未来への期待をひしひしと感じた夜になりました。

まちの保育園代表取締役 松本様
美しが丘という街は地域に夢を持ち、街を良くしていこうと主体的に取り組まれている方がたくさんいらっしゃる、素晴らしい街だと感じています。
理想的な子どもの環境をつくることは、理想的な社会をつくることと同義であると思います。来年度も皆様と一緒に理想的な環境について考えていきたいと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。

美しが丘主任児童委員 関様
「地域で子育てに携わる方々が交流する場ができると良いな」と長年思っていた事が実現し、つながりが生まれ深まっている事を感じ心から嬉しく思っています。これは横浜市様、東急電鉄様、そしてナチュラルスマイルジャパン様の素晴らしいチームワークの賜物だと感じ、参加させて頂いている事に感謝の気持ちでいっぱいです。この輪がこれからも少しずつ育っていくこと、そして微力ですがそのお手伝いができれば嬉しいです。

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