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イベントレポート

2019.08.23(金)

「社会実験報告会 ~地域の新しい移動のあり方について考えよう!~」を開催しました

2019年6月23日、昨年度(2019年1月~3月)に実施した「郊外住宅地における地域移動の社会実験」の報告会と合わせて、新しい移動のあり方について考えるワークショップを開催しました。

2017年に美しが丘1・2・3丁目の全世帯を対象に行った住民アンケートでは、「坂道を歩いたり、自転車での移動が負担」といった外出時の不安や不便さを感じている人が一定程度いること、また移動(モビリティ)に対しては「歩行者・自動車分離の安全な経路」「どこでも乗り降りできる公共交通手段」のニーズが高いことが分かりました。社会実験は、こうした住民の皆様の声をもとに実施されたものです。

実験では、①平日朝のラッシュ時間帯に渋谷まで乗車できる「ハイグレード通勤バス」、②アプリでバスの乗車を予約できる「オンデマンドバス」、③時間単位で借りられる「パーソナルモビリティ」の3つの社会実験を実施しました。それぞれの実施データとモニター参加者のアンケート結果は「次世代郊外まちづくり通信vol.28」でご覧いただけます。
http://jisedaikogai.jp/news/3438

報告会に続くワークショップでは、今回の社会実験の内容にとどまらずこれからの地域の移動のあり方を広く捉え、4つのテーブルでそれぞれテーマを設定して話し合いました。

「子どもの暮らしを豊かにする移動ってナニ?」のグループで一番話題になったのは、子どもたちが移動時間を楽しめる電車やバス。「おもちゃがあって退屈しない」「見た目が面白い」などのアイデアで盛り上がりました。また乗り捨て自由の自転車や、自転車専用道など自転車に関するアイデアが出たほか、安全性に関しては子ども目線の対策が必要であることや、ベビーカー乗車の快適性向上などの意見も出ました。

「100歳まで?ウエルネスな移動のアイデア!」のグループでは、バスでの移動中に車内でエクササイズを楽しんで健康増進につなげたり、その運動でエネルギーもつくってしまおうというアイデアや、車内でのリビングラボ開催をはじめ様々な活動への参加機会をつくるアイデア、さらにはIT活用や各種タイアップ、使わない車の寄付などで料金負担を軽減するといった具体的なアイデアが多数出ました。

「ここまでシェアできる!移動のアレコレ出し合おう!」のグループからもたくさんのアイデアが出ました。「歩道の階段にリフトが欲しい」「自分は歩きたいから荷物だけ運んで欲しい」といったニーズから、好きな場所で乗り降りできるバス、買い物特典で無料になるバスなど、オンデマンドバスのさらなる社会実験を期待する声もあがりました。

「地域にできる移動の取り組みってナニ?」のグループは、人ひとりの移動向けとして現在普及している電動二輪車よりも倒れない電動三輪車をシェアする仕組み、集団の移動向けとしてコミュニティバスを運行する仕組みについて、それぞれ実現方法を話し合いました。そして実現に向けては、企業や行政がサービスを構築・提供するのではなく、恩恵を受ける一人ひとりあるいは自治体単位が主体的に移動課題を解決していくという意識が重要であると強調しました。

各グループの話し合いを聞いた東京都市大学准教授・博士の西山敏樹氏は、「社会実験のキーワードである“MaaS(Mobility as a Service)”は、スマートフォンを活用した予約や決済などの“入口”が語られることが多いのですが、実はその先のサービスが大事です。技術志向・制度志向ではなく、生活者のニーズから技術や制度をつくっていくためにも、こうした積み上げ型の話し合いは地域でもっともっとやっていく必要があります」と総評されました。

また、こうして多くの人の意見を聞く場はユニバーサルデザインの観点からも大切とのこと。「ユニバーサルデザインは傑作をひとつデザインすればいいと言われることがありますが、“柔軟に対応できる”という原則があります。今日のこの場でたくさんの選択肢が出ました。電車が止まってもバスがあれば移動できるように、地域における移動の選択肢をみんなで考えていくことがこれからはとても大事です」とお話いただきました。

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